森重隆さん
明治大から新日鉄釜石に進み黄金時代を築き上げ、日本代表としても長年活躍された往年の名ラガー、森重隆さんが福岡の教育委員に就任されたそうです。今は家業の傍ら、母校の監督を務めていらっしゃるそうです。
実は私自身、森さんの現役時代のプレーはあまり正確には覚えていないんですよね。ジャパンや釜石の試合は見てたし同世代の選手も見ていたんですが...でも森さんのプレーは本当に凄かったらしいんです。特に1980年にフランス遠征で行われた最終戦では、3-23とスコア上では完敗ながらも、ジャパンは森さん以下激しいディフェンスで対抗し、地元でもその健闘ぶりに評価が高かったそうです。
その後、たまにテレビの試合解説やトークショーで見る機会があったんですが、率直なご発言やいかにもよき時代の「ラガーマン」というべき人柄に、見ていて大変な好感を受けました。
はっきりと言葉は覚えていないんですが、試合中ボールをダウンしても離さず反則を取られた選手に、他のコメンテーターが「ボールをリリースしないといけませんね」みたいなことを言ったんですが、森さんは「そういうけど離せない時だってあるよ〜」という意味のことを仰っているので笑いました。なんか何時までも、プレーヤーの気持ちを忘れない人なんだなぁ、と。またチームメイトだった松尾雄治さんと二人揃ってトークショーに出た時も、トーカティブな松尾さんのジョークに笑っておられる場面が多かったんですが、人をひきつける魅力のある笑顔の人だなぁ、と思いましたね。いっぺんにファンになってしまいました。
それと、前にあるサイトで森さんのインタビューが載っていたんですが、その時は100%そのご発言に賛同できるわけではありませんでした。関係者やファンのなかには「ラグビーの素晴らしさ」みたいなことを強調される方が多くて、それは結構なことなんだけど、逆に日本のスポーツ界における現状ににそぐわない部分もあるだろうし、他競技者から見れば「ラグビーだけにある良い部分」みたいなのを強調するのは、逆に反感を買う恐れがあるんじゃないかと心配をしました。もちろんこれは、森さんのご発言がどうだ、というわけではなく、一般的なラグビーに関する危惧なんですけどね。
でも、好むと好まざるとによらず、ラグビーだってプロ化の波にあるし、古き良きラグビーがトップレベルで何時までも残るとは思いません。日本人がよしとしたアマチュアリズムにもいやな部分がありますしね。でもそういう時代にフィールドで息を吸っていた人々が「よき時代」の雰囲気、文化を大事にしたい、次世代に伝えて生きたい、そういうことは素晴らしいとは思います。
森さんが、教育委員としてご活躍する上で、ラグビーの素晴らしさを知る子供達がたくさん出来ると良いと思います。ご活躍をお祈りしております。